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第37回 縄文時代の暮らしがわかる地獄田遺跡(じごくだいせき)

更新日:2018年7月25日

地獄田遺跡は菖蒲町小林に所在する縄文時代後期から晩期、今から3500年から2800年前ごろの遺跡です。昭和55年に発掘調査が行われ、5軒の住居跡が見つかりました。

地獄田遺跡では、煮炊きに使う縄文土器、ドングリを粉にする石皿(いしざら)と磨石(すりいし)など生活をしていく上で欠かせない道具が大量に出土した一方、アクセサリーや呪術的(じゅじゅつてき)な道具など多彩な遺物も見つかりました。

アクセサリーとしては、耳飾りが数多く見つかりました。耳飾りは耳たぶに穴をあけてはめ込むもので、現代のピアスのようなものです。いろいろな大きさやデザインのものが見つかっていて、なかには直径が8cm近くもある大型のものも見つかっています。また、ネックレスになる勾玉(まがたま)や管玉(くだたま)なども見つかっていて、アクセサリーで着飾ったおしゃれな縄文時代の人々の姿を想像することができます。

呪術的な儀式で使われたと考えられる道具としては、土偶(どぐう)、石棒(せきぼう)、土版などが出土しています。遺跡が形成された縄文時代後期・晩期は、それまでの温暖な時代から徐々に寒冷化していく時代でした。ドングリなどを主食としていた当時の人々にとって環境変化の影響は大きく、その不安の中で人々は呪術的なものに頼っていったと考えられています。

呪術的な道具のなかで、珍しいものとして人面付土版があります。土版は守り札のようなもので、何ともいえないユーモラスな顔をしています。地獄田遺跡の人々がどのような思いで作ったのかをいろいろと考えてみるのも楽しいかもしれません。

郷土資料館では、地獄田遺跡を紹介した「第5回特別展 発掘!縄文時代のむら-地獄田遺跡展-」を平成26年12月27日(土曜)まで開催中です。縄文時代の人々が使っていた道具の数々を、実際にご覧ください。

写真 人面付土版
人面付土版

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