濱梨花枝(はまりかえ)

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ページ番号1010480  更新日 2025年4月24日

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 生没年:大正1-平成10(1912-1998)
 濱梨花枝 (本名: 榎本美佐夫) は、歌人の与謝野晶子(よさのあきこ)の最後の弟子と言われ、「『明星』のロマンチシズムの伝統を現代に伝える数少ない女流歌人の一人」とも評される女流歌人である。
 濱は、現在の行田市埼玉(さきたま)の旧家・湯本(ゆもと)家に生まれ、昭和6年 (1931) の19歳のときに、後に初代久喜市長となる榎本善兵衛(えのもとぜんべえ)と結婚し、久喜市に住むこととなった。
 本格的な短歌との出会いを果たしたのは昭和15年(1940) の28歳のときで、東京女子専門学校時代の恩師である池田亀鑑(いけだきかん)の紹介により、与謝野晶子に入門し、歌人としての道を歩む。
 その後、戦後の農地改革や夫が病で倒れるなどの苦労を乗り越え、昭和35年(1960) に初の歌集「風紋(ふうもん)」を出版する。濱は、今後は家庭を守ることに専念すべく、歌に決別する覚悟で同書を出版したが、反響を呼び、歌人として活動を続けるよう要望された。
 そして、昭和41年(1966) の54歳のときに 「青遠(せいえん)短歌会」を設立し、地域の人たちや門弟との関係を築いた。歌集 「青遠」3部作は、多彩な幻想力と生命力にあふれた濱の代表作である。

参考

『歌集 風紋』(白玉書房、1960年)

『歌集 青遠 上 幻の墳』(角川書店、1994年)

『歌集 青遠 中 花』(角川書店、1996年)

『歌集 青遠 下 黒鳥のこゑ』(角川書店、1997年)

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