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第19回 菖蒲神社のフジ(しょうぶじんじゃのふじ)

更新日:2018年7月25日

5月はツツジやシャクヤクなどの花が見頃を迎える季節です。菖蒲神社の境内にあるフジも、毎年5月上旬には開花のピークを迎えます。

この菖蒲神社のフジは、「菖蒲のフジ」として昭和27年(1952)に県の天然記念物に指定されています。根回りは約9メートル、数本に分かれた幹回りは150センチメートルにも及びます。フジ棚の面積は238平方メートルで、樹齢はおよそ350年と考えられています。樹種は春日部市の「牛島のフジ」(国指定特別天然記念物)と同じノダフジという園芸品種です。

ノダフジは、江戸時代に「吉野の桜」、「高尾の紅葉」と並び、「野田の藤」として名所の一つに数えられた大阪市福島区野田にちなみ、植物学者の牧野富太郎(まきのとみたろう)博士が命名したものです。一般的にヤマフジは蔓つるが左巻きなのに対し、ノダフジは蔓が右巻きなのが特徴です。

さて、「菖蒲のフジ」ですが、大正2年(1913)にフジの下にあった池を埋め立てて広いフジ棚を作ったところ、急に樹勢(じゅせい)が盛んになり、180センチメートルもの花房(はなぶさ)を付けたといわれています。花の香りは500メートルも離れた菖蒲小学校にも届くほどだったそうです。また、同年の大正天皇の即位にちなみ「君万歳のフジ」とも名付けられました。一時期樹勢に衰えが見られることもありましたが、平成9年から11年にかけて土壌改良や日照条件の改善など、樹勢回復事業が行われました。その結果、少しずつ樹勢が改善され、現在でも毎年美しい花を咲かせ、訪れた人々の目を楽しませています。

この時期、県内では「牛島のフジ」をはじめ、加須市の「玉敷(たましき)神社のフジ」(県指定天然記念物)や越谷市の「久伊豆(ひさいず)神社のフジ」(県指定天然記念物)などでも花が見頃を迎えます。各所でフジ祭りなどの催しも行われますので、お花見がてら訪れてみてはいかがでしょうか。

写真 菖蒲のフジ
菖蒲のフジ

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