第71回 関東に猛威をふるったカスリーン台風

更新日:2018年12月3日

 平成29年は、関東地方に大きな被害をもたらした「カスリーン台風」の発生から70年を迎えます。ここ最近も、毎年のように豪雨による大規模な浸水被害等が起きています。平成27年の茨城県常総(じょうそう)市で起きた鬼怒川決壊については、近県の出来事として、まだ記憶に新しいところです。
 カスリーン台風は、昭和22年(1947)9月15日夜に房総半島南端をかすめて、翌16日に三陸沖へ進みました。風は強くなかったのですが、関東地方全域の年平均雨量4分の1にあたる雨が、わずか1日半のうちに降るという記録的豪雨に見舞われました。埼玉県では、15日午後7時半に荒川が決壊しました。さらに翌16日午前0時20分には北埼玉郡東村(きたさいたまぐんひがしむら)(現在の加須市)で利根川の堤防が決壊しました。県東部の中川低地にその水が流れ込み、東京湾に到達するまで5日をかけて、村々に被害をもたらしました。
 この台風災害の結果、関東地方全域で死者約千百人、浸水家屋約30万戸、被害額は当時の額で70億円(現在の価値に換算すると約957億円)にも達しました。
 この時、市内では、水塚という水害避難施設に多くの人々が逃げ込んで命が助かりました。
 栗橋文化会館(イリス)の敷地内に移築された市指定文化財「吉田家水塚」では、水害の歴史について紹介しています。また、栗橋地区をはじめとして浸水した地域には、電柱に当時の水位を示すものもありますので、探してみてください。


水位を示す電柱


青テープの高さがカスリーン台風時の水位

所在地

吉田家水塚(伊坂1562 栗橋文化会館敷地内)

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