更新日:2024年8月29日
問い合わせ先:地域保健課 地域保健第1係・地域保健第2係
日本人の食事摂取基準において成人の1日の食塩摂取量の目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
なお、すでに高血圧や慢性腎臓病の方は、重症化予防のため、男女ともに6.0g未満が目標とされています。
令和元年度国民健康・栄養調査によると、日本人の食塩摂取量の平均は、男性10.9g、女性9.3gと目標値を超えています。
無意識のうちに摂りすぎていることが多いので、塩分を意識した食生活を心がけましょう。
食塩の摂りすぎにより血液中のナトリウムが増えると、ナトリウムの割合を一定に保つために体が水分量を増やそうとします。
そのため、血液量が増え心臓が高い圧力をかけて血液を循環させなければならなくなり、血圧が高くなります。
このような状態が続くと血管に負担がかかり、動脈硬化が進行する原因にもなります。
やがて、脳、心臓、腎臓などに疾患が生じる危険が高まります。これら疾患の予防のためにも「減塩」が必要です。
普段の食生活に関する質問項目に答えるだけで、あなたの食塩摂取の状況と気をつけるポイントがわかります。ぜひ、チェックしてみてください。
塩分チェックシートは下記リンクからダウンロードできます。
監修:社会医療法人製鉄記念八幡病院 理事長 土橋卓也、管理栄養士 山崎香織
「減塩」と聞くと、なんとなく「おいしくない」とイメージする方も多いと思います。
しかし、素材を生かしたり、調味料や食品の選び方を工夫したりすることでおいしく減塩することができます。
麺類の汁を全部残すと食塩摂取量を2~3g減らすことができます。
麺類の汁を全部残す→塩分摂取量は約3g
麺類の汁を全部飲み干す→塩分摂取量は約5g
まずは、半分残すから始めてみませんか?
「かける」より、片面に「つける」ほうが、食塩摂取量を減らすことができます。
食材の表面に調味料を塗ったり、減塩スプレーを使うことなども効果的です。
また、食卓に調味料を置かないこともポイントです!
例えば・・・
漬物や佃煮など、食塩量の多い食品は食べる回数を減らしましょう。
味噌汁やスープなどの汁ものは1日1回を目安にし、さらに具沢山にして汁の量が減らせれば減塩につながります。
具沢山にすることで汁の量がお椀の半分に減り、0.7~0.8gの食塩摂取量が減らせます。
市販のお惣菜やインスタント食品などを食べる際は、栄養成分表示の「食塩相当量」を確認しましょう。
表示がナトリウムの場合の食塩相当量は、以下の式で計算できます。
揚げ物や焼き魚などには、レモンのしぼり汁をかけるなど、ソースやしょうゆの代わりに酸味のある調味料を使ってみましょう。
1品はいつも通りの味付けにし、他の料理を薄味にするとメリハリがつき、減塩しても食事全体の満足感が出ます。
昆布、かつお節、煮干し、干しシイタケなどからは、塩味が少なくてもおいしく感じる「うまみ」が出ます。
酸味:酢、レモン、かぼす、すだちなど
香辛料:カレー粉、からし、わさび、しょうが、唐辛子など
香味野菜:しそ、ねぎ、あさつき、ゆず、みょうが、パセリなど
種実類:ごま、くるみ、ピーナッツなど
酸味に辛みや香りをプラスして、ダブル・トリプルで減塩を!
減塩みそ、減塩しょうゆなど「〇%減塩」、「塩分控えめ」という表示が役立ちます。
例えば、大さじ1杯のしょうゆを40%減塩しょうゆに置き換えると、食塩摂取量を約1g減らすことができます。
また、ポン酢しょうゆ、めんつゆなども減塩につながります。
よく使う調味料に含まれる塩分量を確認しておきましょう。
食塩1gは小さじで1/6です。
油のコクや焼き目、見た目の色・・・物足りなさを感じさせない工夫をしましょう。
食材そのものの美味しさがいきる新鮮で旬の食材はそれだけでもおいしいものです。素材のうまみを閉じ込める調理法(蒸し煮など)で工夫しましょう。
野菜や果物で血管の老化を防ぎましょう。野菜や果物に含まれるカリウムは腎臓から余分なナトリウムを排出する働きがあり、マグネシウムはその働きを助けます。
カルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンやプロビタミンDが分泌され、これが心臓や血管を収縮させて血圧が上昇してしまいます。
高血圧になりやすい方はカルシウムの吸収、調整機能がよくない場合も多いので、カルシウム不足にならないように心がけましょう。
※カリウム制限をされている方は、医師の指示に従ってください。
健康スポーツ部 地域保健課
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