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平成30年度施政方針

更新日:2018年1月31日

平成30年度市政運営の基本方針

 本日、久喜市議会平成30年2月定例会を招集いたしましたところ、議員の皆さまにはご健勝にてご参会を賜り、平成30年度予算案をはじめ、当面する市政の重要課題につきまして、ご審議いただけますことを感謝申し上げます。
 それでは、本定例会においてご審議いただきます諸議案の説明に先立ちまして、平成30年度の市政運営に関する基本的な考えを申し述べ、併せて予算案の編成方針についてご説明申し上げます。

 今、我が国経済は、安倍内閣の経済財政対策により、「いざなぎ超え」といわれる長期間にわたる景気のゆるやかな回復基調が続いており、就業者数の増加、賃上げなど、雇用・所得環境は大きく改善し、経済の好循環が実現しつつあります。
 政府は、この経済の好循環を確かなものとし、継続的な経済成長を成し遂げるための鍵は、少子高齢化への対応であるとして、人工知能「AI(エーアイ)」やモノのインターネット「IoT(アイオーティ)」など、生産性を劇的に押し上げるイノベーションを実現する「生産性革命」と、幼児教育の無償化や介護人材の処遇改善など、社会保障制度を全世代型へ改革する「人づくり革命」を車の両輪として推進することにより、少子高齢化の課題を克服していくとしております。
 私は、こうした少子高齢化に対応し、活力ある日本の未来を築いていくためには、国と地方が一体となって施策に取り組む必要があり、地方が成長することが、すなわち国全体の成長につながるものと考えておりますことから、埼玉県市長会会長として、国に対して積極的な施策の推進を強く働きかけてまいります。
 このような中、私が新久喜市の市長に就任し8年が経過しようとしており、2期目の任期が本年4月をもって終了するところでございます。この間、「時代を捉え、将来を見据えた行政」「市民の視点に立った行政」を市政運営の基本理念として、新市のまちづくりに一意専心取り組んでまいりました。
 また、平成25年3月に策定した、本市のまちづくりの指針となる「久喜市総合振興計画」において、目指すべき将来像を「豊かな未来を創造する個性輝く文化田園都市」と定め、久喜市が名実ともに埼玉県東北部の拠点都市として、さらなる飛躍、発展を遂げるための様々な施策を実施してまいりました。
 これまでの主な取り組みについて申し上げますと、ハード面では、すみれ保育園をはじめとした公立保育園の改築・改修、JR東鷲宮駅東西連絡地下道の東側のバリアフリー化、市内全域の防犯灯約9,800灯のLED化、さらには、全小・中学校の教室へのエアコン設置などが挙げられます。
 ソフト面では、久喜地区内を運行していた市内循環バスの菖蒲地区及び鷲宮地区への延伸や菖蒲地区及び栗橋・鷲宮地区におけるデマンド交通の導入、埼玉県内初となる「久喜市中小企業・小規模企業振興基本条例」の制定、「久喜市手話言語条例」の制定、こちらも県内初となる全小・中学校へのコミュニティ・スクールの導入、さらには、市の魅力を戦略的、効果的に発信するシティプロモーションの推進など、各種施策を着実に実施してまいりました。
 また、平成29年11月に発表された日経デュアルの「共働き子育てしやすい街ランキング2017」では、全国の主要都市148自治体のうち、本市は全国18位、埼玉県内1位という評価をいただきました。このことは、本市がこれまで実施してまいりました子育て支援策が、高く評価されたものと推察しているところであります。
 今後も、これら一つひとつの取り組みや成果を、本市の新たな魅力創出とさらなる発展につなげてまいりたいと考えております。
 さて、平成30年度は、「久喜市総合振興計画後期基本計画」のスタートの年であります。
 急速な少子高齢化の進行や本格的な人口減少社会の到来、安全・安心に対する意識の高まり、地球環境問題への対応、さらには地方創生の推進など、本市を取り巻く社会経済環境は、大きく変化しております。
 後期基本計画は、前期基本計画からの継続性を考慮しつつ、こうした社会経済環境の変化に的確に対応することを目的として策定いたしました。
 先ほど申し上げましたように、これまでの取り組みにより、前期基本計画につきましては、一定の成果を得ることができたものと認識しております。
 一方で、JR東鷲宮駅東西連絡地下道の西側のバリアフリー化工事、新たなごみ処理施設の建設、また、同施設と併せて整備する(仮称)本多静六記念 市民の森・緑の公園、さらには、市内の各地区を結ぶ幹線道路の整備など、大型プロジェクトの中には着手してはいるものの、完了までには、いましばらくお時間をいただかなければならない事業もございます。
 このような事業をはじめ、本市が抱えるまちづくりの主要課題を重点的・横断的に取り組むため、前期基本計画同様、後期基本計画においてもリーディングプロジェクトを位置付けたところであります。

 それでは、リーディングプロジェクトの4つのテーマに沿って、平成30年度に取り組む重点施策について申し上げます。
 第一として、「安全・安心なまちづくり」についてであります。
 近年発生している地震や水害などの自然災害は、ひとたび発生すると大惨事にまで発展しかねないことを教えてくれています。こうした教訓を生かし、その被害をできる限り少なく抑えるための対策を講じなければなりません。
 そのため、地域防災の要となる「久喜市地域防災計画」について、国の洪水浸水想定区域等の見直しに併せて改訂するとともに、「防災ハザードマップ」の改訂版を作成いたします。
 また、NHKの調査によると、東日本大震災において障がいのある方が命を落とされた割合は、全体の死亡率に比べ2倍以上も高いことがわかりました。
 そのようなことから、障がいのある方やその家族が、災害時に迅速かつ適切に行動できるよう、障がいの特性に応じて、災害から身を守るための安全対策や災害発生時にとるべき避難行動等をまとめた「障がい者のための防災マニュアル」を作成いたします。
 さらに、現在、地震による大規模災害を想定し、総合防災訓練を実施しておりますが、避難訓練においては、災害状況を再現することが非常に困難であります。
 このため、総合防災訓練において、参加者の皆様にVR(ヴァーチャルリアリティ)を活用した地震による火災現場からの避難を疑似体験していただき、火災の恐怖に対する理解を促すとともに、防災意識の向上を図ってまいります。
 また、東日本大震災により液状化被害が発生した南栗橋地区の液状化対策工事が、平成29年9月に完了し、現在、対策工事後の効果等を検証するため、地下水位等のモニタリング調査を行っております。引き続き、観測を実施し、液状化対策の効果や影響についての確認を行ってまいります。
 すべての小・中学校の校舎及び屋内運動場の耐震補強工事は、既に完了しておりますが、安全で快適な教育環境を確保するため、校舎及び屋内運動場等の非構造部材の耐震化、落下防止対策を計画的に実施してまいります。
 今後、急速な高齢化の進行とともに、医療ニーズはますます増大、高度化していくことが予想されます。
 市民の皆さまが、住み慣れた地域で健康で豊かに暮らしていくためには、地域医療の充実は欠かすことができません。久喜市地域医療推進協議会における検討を踏まえ、市民、医療機関、行政の三者がそれぞれの役割を分担し、一体となって地域完結型医療を確立できる体制づくりを進めてまいります。
 埼玉県内の自殺者数は、平成21年度をピークに年々減少してきておりますが、現在でも依然として年間約1,200人の方々が、自ら命を絶つという深刻な事態が続いております。
 市民一人ひとりが、かけがえのない個人として尊重され、「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現」を目指して、自殺対策計画を策定いたします。

 第二に、「子どもや高齢者等にやさしいまちづくり」についてであります。
 厚生労働省が発表した人口動態統計の年間推計では、平成29年の出生数は約94万人となり、2年続けて100万人を割り込む見込みとなっており、少子化の流れは変わっていない状況にあります。
 子どもを産み育てやすい環境づくりは、国・地方における喫緊の課題であり、国では、「人づくり革命」において幼児教育を無償化し、子育て世代の経済的負担の軽減を図り、出生数の増加につなげるとしております。
 これまで本市では、子育て支援や教育環境の整備など、様々な施策により、妊娠期から子育て期までの一貫したサポートを行ってまいりました。
 平成30年度は、増加する保育需要に対応するため、あおば保育園の移転改築整備に着手し、保育環境の改善を図るとともに、低年齢児の受入枠の拡充を図るため、小規模保育事業所の施設整備を推進し、待機児童ゼロを目指します。
 なお、あおば保育園につきましては、現在の地域交流センターを解体したうえで建設し、地域交流センターにつきましては、青葉団地内の貸店舗を2店舗借り受け、開設してまいります。
 また、あおばっこクラブ及び桜田小学校学童クラブの施設を整備し、子育て環境の充実を図ってまいります。
 さらに、多様化する保護者のニーズに対応し、子育て支援や幼児教育のさらなる充実を図るため、公立幼稚園における「3年保育」の実施に向けた準備を進めてまいります。
 高齢者や障がいのある方へのやさしいまちづくりも重要であります。
 我が国における高齢化は、世界に例をみないほどの速さで進展しており、本市においても、平成29年4月1日時点の高齢化率は28.02%と、今後も高まっていくことが予想されます。
 高齢者が地域で安心して健やかに暮らすことができるよう、平成30年度からの3年間を計画期間とする「久喜市高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画」に基づき、高齢者の自立支援と要介護状態の重度化の防止に向けた保険者機能の強化を推進してまいります。
 障がいのある方への相談支援につきましては、これまで埼葛北地区4市2町で実施しておりましたが、相談支援体制をさらに充実し、本市の実情に応じた対応を図るため、障害者生活支援センターを本市の独自運営とするほか、新たに久喜市基幹相談支援センターを設置し、相談支援の中核的な存在として相談・助言・情報提供を行うとともに、市内の関係機関との一体的な取り組みを進めてまいります。
 学校教育につきましては、国際社会で活躍できる人材の育成のため、平成32年度(2020年度)から全面実施となる新学習指導要領を先行して実施し、小学校における英語の授業時数を増やしてまいります。
 さらに、外国語指導助手(ALT)の指導時間数を増やすとともに、教員及びALTの指導力の向上を図る研修を実施し、英語教育の充実を図ります。
 また、児童生徒数の減少による小規模化が顕著な学校につきましては、子どもたちを取り巻く教育環境の課題が大きいことから、平成29年度から地元での説明会を開催するなど、学校統廃合等の検討に取り組んでおります。引き続き、保護者や地域の皆さまのご意見を伺いながら、充実した教育環境を整えるという観点から、統廃合等の検討を進めてまいります。
 平成28年度に東京理科大学から無償譲渡を受けた久喜キャンパス跡地につきましては、本市の子育て並びに教育の中核となる施設として整備を進めており、平成30年1月から教育委員会教育部の5課を移転し、執務を開始しております。
 このたび、当該跡地の活用目的を踏まえ、学校給食センター建設用地を除いた敷地建物全体の名称を、これからの久喜市の明るい未来を創造する場となるよう、思いを込めて「久喜市みらい創造プレイス」と命名いたしました。 
 さらに、これまで仮称としておりました各施設の名称につきましては、それぞれ「久喜市立児童館子育て支援センター」「久喜市立教育センター」「久喜市立こども図書館」及び「久喜市立生涯学習センター」といたしました。
 引き続き、平成31年度(2019年度)の生涯学習センターの供用開始、さらに平成32年度(2020年度)の全館供用開始に向け、計画的な施設整備を進めてまいります。
 また、同敷地内に、市内の全小・中学校に給食を提供する新たな学校給食センターの整備を進めております。平成30年度は、学校給食センターの建設工事に着手し、平成32年度(2020年度)の開設に向けた準備を進めてまいります。
 市内の公共交通につきましては、これまでデマンド交通を運行していなかった久喜地区内において、平成30年1月15日から平成31年1月31日までの1年間、デマンドタクシーの実証実験を行い、その運行方法の有効性について検証してまいります。
 さらに、菖蒲地区及び栗橋・鷲宮地区で実施しているデマンド交通(くきまる)並びに久喜地区を中心として実施している市内循環バスの検証も併せて行い、本市において最も有効と考えられる公共交通システムの構築を検討してまいります。
 本市では、市民が主役のまちづくりを推進するため、地域固有のコミュニティ活動に対する支援や、地域活動の拠点である集会施設の建設についての一部助成などを行っておりますが、さらに、集会施設の修繕や備品の購入等に対する一部助成を行い、地域コミュニティ活動の一層の推進を図ってまいります。

 第三に、「快適で活力のあるまちづくり」についてであります。
 菖蒲町台地区に建設を予定しております新たなごみ処理施設につきましては、地域の皆さまのご協力により、その建設用地について、全て取得することができました。
 今後は、施設整備のより具体的な検討に向けた「ごみ処理施設整備基本計画」を策定するとともに、生活環境影響調査、いわゆる環境アセスメント等の必要な調査を実施してまいります。
 さらに、し尿処理施設につきましても、ごみ処理施設と同様、施設の老朽化や効率性等の問題により、施設の整備・充実が喫緊の課題となっております。
 このようなことから、現在検討している本市のし尿処理施設のあり方やし尿処理方法について、「し尿処理施設整備基本構想」として策定してまいります。
 また、基本構想の策定後は、その方針に基づき、「し尿処理施設整備基本計画」の策定に着手いたします。
 市内の各地区を結ぶ幹線道路の整備といたしましては、引き続き、「西堀・北中曽根線」「佐間・八甫線」及び「鷲宮産業団地青毛線」のほか、久喜駅東側の幹線道路である「久喜東停車場線」及び「平沼和戸線」の整備を進めてまいります。
 また、現在、国が利根川上流部及び江戸川右岸堤防の決壊による首都圏の壊滅的な被害を防ぐために進めている、首都圏氾濫区域堤防強化対策における利根川堤防強化事業に伴い、栗橋北二丁目地区土地区画整理事業を施行し、公園等の公共施設の整備や八坂神社の堤防上への移転に向け、具体的な準備や作業を進めてまいります。
 平成29年4月に施行いたしました、「久喜市中小企業・小規模企業振興基本条例」に基づき、市民、事業者、経済団体等及び市が連携を図りながら、中小企業・小規模企業の振興を推進するための振興計画を策定してまいります。

 最後に、第四といたしまして、「市民から信頼されるまちづくり」についてであります。
 総合振興計画に沿った市政運営を着実に実行するためには、足腰の強い行財政基盤の構築が不可欠でありますことから、「第2次久喜市行政改革大綱」に基づき、さらなる行政改革を推進してまいります。
 本市では、市民の皆さまの利便性の向上を図るため、各種証明書をコンビニエンスストアで取得できるコンビニ交付サービスを推進しております。本サービスを受けるためには、マイナンバーカードが必要となりますことから、引き続き、マイナンバーカードの普及促進及びコンビニ交付サービスの周知に努めてまいります。
 これまで、合併前の旧市町の時代から多くの公共施設を整備し、市民生活の利便性や福祉の向上に努めてまいりました。
 各公共施設が担う役割等を考慮し、必要なサービスの水準を確保しながら、施設の管理運営に指定管理者制度を活用するとともに、老朽化が進む施設の適正管理を長期的な視点で行う、公共施設アセットマネジメントを推進してまいります。
 市立図書館につきましては、平成29年12月の久喜市立図書館協議会からの答申を踏まえ、さらなるサービスの向上と効率的な運営を行っていくため、指定管理者制度導入についての検討を進めてまいります。
 本市では、職場で共に働く職員のワーク・ライフ・バランスとキャリア形成を支援するとともに、上司自らも仕事と私生活の充実を目指すため、平成29年9月に、私を含めた課長級以上の職員が「イクボス宣言」を行いました。今後も引き続き、全ての管理職にイクボスの精神を拡大することにより、仕事と子育て・介護などを両立できる職場環境の整備だけでなく、市役所全体が元気で活力ある組織となることで、市民の皆さまへ良質で安定したサービスを提供してまいります。

平成30年度予算編成の基本方針

 続きまして、平成30年度の予算編成にあたっての基本方針について申し上げます。
 はじめに、国の予算についてであります。
 平成30年度の国の一般会計予算案は、予算規模にして97兆7,128億円、対前年度比0.3%増と、過去最大規模であった平成29年度予算額を、わずかに上回っています。
 この予算案について安倍内閣は、引き続き「経済再生なくして財政健全化なし」を基本とし、平成30年度が、「経済・財政再生計画」における集中改革期間の最終年度であることから、計画に掲げる歳出改革等を着実に実行するものとしております。
 さらに、少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため、「生産性革命」と「人づくり革命」を車の両輪として、平成32年(2020年)に向けて取り組むとともに、財政健全化につきましても、着実に進展が図られております。
 次に、地方財政についてであります。
 平成30年度地方財政対策では、前年度と比較し、歳入については、地方税が0.9%、地方譲与税が1.5%、それぞれ増となる一方、地方交付税は2.0%の減となり、赤字地方債である臨時財政対策債については1.5%の減と、再び減少に転じ、その結果、地方債依存度については10.6%と、前年度の水準に留まっております。
 歳出については、公共施設等の老朽化対策・維持補修のための経費や社会保障関係の地方単独事業費の増に対応するため、1,950億円の歳出を確保したうえで、公共施設等適正管理推進事業費については、ユニバーサルデザイン化事業等を新たに対象にするなど内容を拡充し、4,800億円を計上するとともに、まち・ひと・しごと創生事業費については、引き続き、同額の1兆円が計上されております。
 このように、地方財政については、税収の伸びなど一部に明るい兆しが見えるものの、子ども・子育て支援等の社会保障関係経費や公共施設等の老朽化対策経費などの増加が見込まれるなど、未だ厳しい状況にあるものといえます。
 また、地方財政は、国の政策によっても影響を受けることから、常にその状況を注視してまいります。

予算概要

 それでは、本市の平成30年度当初予算案の概要について申し上げます。
 平成30年度当初予算案は、「久喜市総合振興計画」を基本とし、これまでの取り組みや成果等を踏まえながら、埼玉県東北部における拠点都市として、さらなる発展を遂げるための予算案であります。
 また、平成30年度は、「久喜市総合振興計画後期基本計画」の計画初年度にあたることから、厳しい財政状況のもとではありますが、目標達成に向け、確実な一歩を踏み出すための予算案を編成したものであります。
 歳入の根幹をなす市税は、景気のゆるやかな回復基調による増収要因があるものの、普通交付税については、合併算定替の期間が、平成30年度を含め残り2年間となり、さらなる歳出面での効率化が求められるなど、本市の財政状況は、厳しさを増していくものと考えております。
 このため、平成30年度の予算編成にあたっては、経常経費については事務事業評価等を基に、大胆な見直しによる節減を、また、「スクラップ・アンド・ビルド」の原則のもと、既存事業の縮小又は廃止により財源を捻出するなど、「入るを量りて出ずるを制す」を基本姿勢としたところであります。
 その結果、予算規模につきましては、一般会計は総額で499億1,300万円、前年度比7億6,300万円、1.6%の増となっております。
 この主な要因といたしましては、本市の将来を担う子どもたちに、安全・安心でおいしい給食を今後も安定的に提供するための学校給食センター整備事業、待機児童の解消に向け、保育環境の改善や利用定員の拡大のための施設整備を支援する私立保育所等施設整備費補助事業や小規模保育改修費等支援事業などを計上したことによるものであります。
 特別会計につきましては、介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計は、被保険者数の増等により増額となっているものの、国民健康保険特別会計では、平成30年度から都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体となることにより、予算総額が減少するなど、特別会計全体の合計では、294億6,370万円、前年度比28億1,780万円、8.7%の減となっております。
 企業会計につきましては、水道事業会計は、54億266万8千円、前年度比5億6,330万2千円、9.4%の減、下水道事業会計は、67億2,967万7千円、前年度比1億5,004万6千円、2.3%の増となっております。
 次に、一般会計の歳入の状況について申し上げます。
 市税につきましては、平成30年度が固定資産税の3年に1度の評価替えの年にあたり、建物の経年減価による減額を見込む一方で、個人市民税や法人市民税は、景気のゆるやかな回復の影響により、個人市民税所得割や法人税割を増額と見込むなど、対前年度比0.8%増の222億180万3千円を見込んでおります。
 地方交付税につきましては、合併算定替による加算分が70%減となるものの、平成29年度交付決定額等をもとに、対前年度比4.8%増の43億8,000万円としております。
 市債につきましては、学校給食センター整備事業や旧理科大校舎等改修事業などの事業費の増により、対前年度比0.2%増の47億9,000万円としております。歳入に占める市債の割合は9.6%と、前年度の9.7%と比較し0.1ポイントの減少となっております。
 基金につきましては、財政調整基金を、対前年度比28.9%増の25億9,702万3千円を取崩したほか、場外発売場環境整備基金や福祉基金など、有効活用に努めております。

歳出における重点施策

 続きまして、歳出における重点施策につきまして、新規及び拡充事業を中心に、総合振興計画の大綱ごとに、順次ご説明申し上げます。
 まず、大綱の1つ目は、「市民が参加し、地域コミュニティ豊かなまち」についてであります。
 地域コミュニティ活動の一層の推進を図り、子どもや高齢者、障がいのある方など全ての市民がともに助け合う地域づくりのために、地域活動の拠点である集会施設の修繕や集会施設に必要な備品の購入等に対する一部助成を行います。
 市民の皆さまのコミュニティ活動の場であります地域交流センターにつきましては、青葉団地内の貸店舗に移転し、開設するための改修を行ってまいります。
 本市の魅力を市内外に発信するためのシティプロモーションにつきましては、平成30年度の新たな取り組みといたしまして、「ことりっぷ 久喜」を圏央道菖蒲パーキングエリアに配架いたします。
 また、「久喜市PRビデオ」につきましては、これまでに作成したPRビデオを活用しながら、新たなPRビデオの作成に取り組んでまいります。
 さらに、「久喜市くき親善大使」として委嘱いたしました5名1団体の皆さまには、大使の日々の活動を通じて、本市の魅力を今後さらに全国に発信していただきます。
 1年おきに実施しております子ども議会を開催し、市の将来を担う子どもたちに議会の模擬体験の機会を提供し、子どもたちの夢のある幅広い意見・要望などを市政に反映してまいります。

 続きまして、大綱の2つ目は、「自然とふれあえる、環境に優しいまち」についてであります。
 大規模な災害が発生した場合に生じる災害廃棄物につきまして、状況に即した具体的な処理業務内容を示し、災害廃棄物の適正かつ円滑な処理を目指す、災害廃棄物処理計画を策定いたします。
 緑のカーテンにつきましては、公共施設へ設置するほか、これまで久喜地区、菖蒲地区、栗橋地区の市民の皆さまのご協力をいただき、地域における普及を図ってまいりました。平成30年度は、鷲宮地区の市民の皆さまのご協力をいただき、温暖化防止への取り組みを進めてまいります。
 新エネルギー導入事業につきましては、住宅用太陽光発電システムやエコジョーズなどを設置する市民を対象に補助金を交付し、エネルギー対策や地球温暖化対策の充実を図ってまいりました。平成30年度は、平成29年度に続き、事業費を増額し、再生可能エネルギーや省エネルギー機器の積極的な導入を支援してまいります。

 続きまして、大綱の3つ目は、「子どもから高齢者まで、誰もが健康で安心して暮らせるまち」についてであります。
 口腔疾患が発生しやすい時期である妊婦に対して、歯科健康診査を実施し、歯や口腔の疾患の早期発見、早期治療につなげ、母子の健康増進を推進いたします。
 不妊治療を望むご夫婦の経済的負担を軽減するため、平成28年度から実施しております不妊治療費の助成につきまして、新たに不妊検査費用の助成を加え拡充いたします。
 「子どもの貧困対策の推進に関する法律」の施行などを背景として、子どもの貧困問題に対して、総合的な取り組みを推進することが課題とされております。そのようなことから、子どもの生活に関する実態調査等を行う、子どもの未来応援事業を実施いたします。
 年々増加する保育需要に対し、計画的に施設整備を行い、保育所等の利用定員数の拡大に努めてまいりましたが、既存施設のみでは対応が困難な状況にあります。
 このようなことから、老朽化に伴い、移転改築に着手するあおば保育園につきましては、0歳児保育の実施及び定員枠の拡大を図ってまいります。また、小規模保育事業所の施設整備を推進するとともに、保育環境の改善や利用定員の拡大を図るため、私立保育所等施設整備費補助事業を実施し、待機児童の解消に努めてまいります。
 平成29年4月に「久喜市手話言語条例」を施行したことに伴い、聴覚に障がいのある方のコミュニケーション手段である、手話への理解の促進や普及・啓発を図るためのリーフレットを作成いたします。

 続きまして、大綱の4つ目は、「心豊かな人材を育み、郷土の歴史文化を大切にするまち」についてであります。
 「久喜市教育振興基本計画」につきましては、平成30年度から平成34年度(2022年度)までを計画期間とする第2期計画を策定いたしました。第1期計画や総合振興計画をふまえ、「未来をひらく 心豊かな久喜の人づくり」を基本理念に掲げ、3つの基本方針と7つの基本目標を定め、計画的に教育行政を進めてまいります。 
 小・中学校に授業の準備の補助等を行うスクール・サポート・スタッフを配置し、教職員の負担軽減を図ることで、児童生徒への指導や教材研究等に注力できる体制を整えることができるか、その効果を検証する事業を実施いたします。
 旧東京理科大学特別教室棟につきましては、本市の生涯学習の中核を担う、生涯学習センターとして開設するため、施設整備を実施いたします。
 旧さくら保育園につきましては、旧園舎の解体工事を実施し、跡地を清久コミュニティセンター・西公民館の駐車場として利用するための整備を行います。
 本市の文化交流の拠点であり、また、地域の皆さまの様々な活動の発表の場でもあります久喜総合文化会館につきましては、平成28年度及び平成29年度に改修いたしました大ホール舞台音響設備に引き続き、小ホール舞台音響設備の改修工事を実施いたします。
 本市出身の本多静六博士の偉業を伝える本多静六記念館につきましては、開館から5年を経過しましたことから、博士を支えた妻銓子(せんこ)と養父晋(すすむ)を紹介するコーナーを中心に、一部展示のリニューアルを行います。
 東京理科大学跡地に建設を予定している学校給食センターにつきましては、平成29年度に実施設計を終える予定でありますことから、平成30年度は、建設工事に着手いたします。

 続きまして、大綱の5つ目は、「安全で調和のとれた住みよい快適なまち」についてであります。
 市道は、日常生活を支える身近な公共施設でありますことから、狭い道路の拡幅や歩道の整備、路面の段差解消など、人にやさしい道づくりを進めてまいります。
 栗橋駅西土地区画整理事業地内に、地域のコミュニティ活動や健康づくりに寄与する場として、広場や遊具施設などを備えた公園を計画的に整備いたします。
 近年、甚大化している風水害や大きな地震に備え、市民の皆さまの生命、財産を守るため、安全・安心なまちづくりを進めていく必要があります。
 新たな洪水浸水想定区域が指定・公表され、被害想定が変わったことに伴い、洪水浸水想定区域内における避難所や要配慮者利用施設の指定を見直す必要が生じておりますことから、地域防災計画とハザードマップを改訂し、防災体制を整えてまいります。
 生活道路における歩行者等の安全な通行の確保を目的として、自動車の走行を時速30キロメートル以下に規制する区域が、新たに4か所指定されましたことから、順次、安全対策の充実を図ってまいります。平成30年度は、久喜地区の南2丁目、南3丁目及び下早見の一部、約22ヘクタールにつきまして、整備してまいります。

 続きまして、大綱の6つ目は、「地域の産業が元気で、多彩な企業が集積する豊かなまち」についてであります。
 農業分野では、農産物に対する消費者ニーズの多様化への対応が求められております。農業の担い手の減少と高齢化の進行による農用地利用の低下などが課題となっております。今後も継続的に農業者への支援を実施し、久喜市産の農産物のブランド化、地産地消の推進を図るほか、新規就農希望者に対する支援を行い、農業後継者の確保を図ってまいります。
 農村センターにつきましては、南公民館事業など地域の皆さまの交流を図る場として活用しておりますが、施設の老朽化による雨漏りが生じていることから、防水補修工事を実施いたします。
 本市では、中小企業・小規模企業を取り巻く経済的社会的環境の変化を踏まえ、持続的に発展するまちづくりを進めるため、平成29年度に県内初となる「久喜市中小企業・小規模企業振興基本条例」を制定しました。平成30年度は、条例に基づく施策の総合的な推進を図るため、中小企業・小規模企業振興計画を策定いたします。

 続きまして、大綱の7つ目は、「行財政を見直し、改革を進めるまち」についてであります。
 公共施設の老朽化対策につきましては、平成28年3月に策定した「久喜市公共施設等総合管理計画」に基づき、「個別施設計画」の策定を進めてまいります。
 「マイナンバー制度」の開始にあわせ、住民票や各種証明などについて、お近くのコンビニエンスストアで交付が受けられるよう、利便性の向上を図るとともに、ペイジー収納及びクレジット収納の実施により、市税等の納付機会の拡大を図ってまいりました。今後も、引き続き、コンビニ交付やペイジー収納等の促進に努めてまいります。
 また、行政改革を不断の取り組みとするため、平成29年3月に「持続可能な行政運営の実現」を基本目標とした「第2次久喜市行政改革大綱」を策定し、平成29年度から5年間を計画期間として推進しているところでございます。今後、ますます厳しくなることが予想される財政状況の中で、多様化する行政課題に的確に対応し、持続的・安定的な行政サービスを提供していくため、効率的・効果的な行財政運営に努めてまいります。

おわりに

 以上、平成30年度の市政運営並びに予算編成の基本方針について申し上げました。
 私の久喜市長としての現在の任期は、残りわずかでございますが、これまで取り組んでまいりましたまちづくりは、三段跳びに例えるならば、「ホップ」「ステップ」の段階を経て、まさにこれから「ジャンプ」の段階に入るところでございます。
 そして、未来を生きる世代が安心して久喜市で暮らせるよう、今を生きる私たちの世代が責任を持って、さらに飛躍・発展させるスタートの年であると考えております。
 今、私たちの目の前には、少子高齢化、人口減少社会という非常に高く厚い「壁」が立ちはだかっております。
 こうした様々な大きな壁は、いつの時代にも存在しており、先人たちは知恵と努力によって、これらを乗り越え、現在の久喜市を築いてまいりました。
 私は、これまで市長を務めてきたことにより培った知識と経験、築き上げてまいりました国や県などとの関係をあますことなく活用することにより、私にしかできない「確かな決断」によって、この壁を乗り越えてまいります。
 そして、愛する久喜市を「輝く未来」へ導くという、確固たる信念と情熱を持ち、総合振興計画に掲げた施策を着実に実現することにより、市民の皆さまの負託に応えてまいります。
 どうか議員各位をはじめ、市民の皆さまの変わらぬご理解とご協力をお願い申し上げ、施政方針といたします。

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