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第3回 顔の見える地域づくりから高齢者の方に楽しい地域生活を!

更新日:2017年6月27日

今回は、市内で高齢者の生活支援に関する地域の活動について調査し、連携する関係作りに取り組んでいる、久喜市生活支援コーディネーターのお2人にお話を伺います。

久喜市生活支援コーディネーター
 山谷博さん、山岸礼子さん

(インタビュー実施日 平成29年5月16日)

地域で活動する人との出会い

―― 生活支援コーディネーターは、地域サロンや配食、見守り、外出支援など、地域で行われている高齢者の生活を支える「生活支援」の取り組みを調査し、担い手のネットワークを作る仕事です。お2人には、平成28年7月から活動をしていただいており、これまでにお伺いした地域や活動もいろいろあると思います。
まず、コーディネーターになろうと思ったきっかけをお伺いしたいのですが。

山谷さん(以下、「山谷」) 私は介護施設で事務の仕事を手伝っていたのですが、入所者の方から、入所のきっかけとなった階段から落ちた話を繰り返し聞かされたんです。「階段から落ちるまでは元気でなんでもなかったのに、それがきっかけで動けなくなってしまって、本当に悔しい」と。その仕事が終わって何年かしてから、たまたま生活支援体制整備推進員の公募が広報に出て、自分の中で合致したんです。「ああ、こういう一人暮らしのときにちょっと注意する人がいたり、『階段に手すりをつけたら?』とか言ってあげる人がいたりすることって大事なんじゃないか」と思ったんですよ。そういうのが生活支援かな、と思ったわけです。それがあれば、階段から落ちるとか、要介護になる人が1人減るわけじゃないですか。そういう思いでした。恐る恐る公募の最終日に書類を出しに来たんですよ(笑)。自分自身も、定年退職はしていますが何もしないでいるのは嫌だし、コーディネーターをやることによって元気が続くかな、というのもありました。

山岸さん(以下、「山岸」) 私は介護施設に勤務していたのですが、そこだけにとどまりたくなくて、また違った福祉の勉強をしたいなと思って、通信の大学を受講して、そこで地域の福祉に関わりたいなと興味を持ったのがきっかけです。
デイサービスに勤務していたので送迎などをしていたのですが、一人暮らしのお年寄りの中には、近くにお嫁さんがいてもお世話ができないような感じで、自宅を見るとあまりいい環境ではないという方もいましたので、そんなときに地域の生活支援の活動などを知っていたら何か話もできたんじゃないか、そういう側に回ってみたいなという思いがありました。

―― これまではどんな活動をしてこられたのですか。

山岸 まずは地域の生活支援の活動の状況を把握しようということで、地域サロンや住民主体の配食ボランティアなどの活動を見学し、たくさんの方のお話をお伺いしました。

―― 地域のいろいろな活動を自分の目でいくつか見ていって、自分なりに思ったことはありますか。

山谷 私は現役の頃も含めて40数年ほど、勤務先が市外でしたので、久喜は寝に帰る場所という感じで、地域で活動するということがほとんどなかったんです。それが、今回初めてこのように地域の活動を見ていって、地域の中にちゃんとボランティアで生活支援の活動をやっている人がいるということを改めて知り、感動に近いものを感じました。もっと若い頃に地域活動をする余地はなかったかな、と思いましたね。

山岸 自分はずっと栗橋で育ってきて、仕事でも栗橋を回ったりしていたので、少し栗橋のことはわかっているような気ではいたんですけれど、実際地域を回ってみると、今まで顔が見えるようなつながりは持っていたんですけれど、結局場所を知っていただけで、人のことを知らなかったな、ということが分かりました。コーディネーターとしての活動を始めてから、だいたい600人ぐらいお会いしましたよ。

―― すごいですね。

山岸 団体の方とかも含めていますから。でも本当に、元気な高齢者の方が放課後子ども教室とかすごく支えてくれていたり、あとは区長さんや民生委員さんを始め、地域の人を支えようという気持ちを強くもっている方がいて。割とそういうものがサロンとか老人クラブとかには感じられて、何かすごく心強いな、というふうに思います。

―― 「まだある」という感じですね。

山谷 本当に、ちゃんとやっている人はいますよね。偉いと思いますよ。配食ボランティアやおもちゃの病院をやっている人もちゃんといるんですよ。

―― 意気込んで取り組むというよりは、自分のちょっとしたできることというのでやるんですよね。

山谷 そうです。ああいうのは素敵だなと思いましたよね。

「自分が楽しい」と「一緒にやろうよ」

―― お伺いしたいのですが、そういった活動に入るか入らないかの分かれ目として、活動している人に共通して感じられることは何かありますか。

山谷 配食ボランティアの方のお話では、そんなに積極的でなかったのを説得されて、それで始めたということでした。「あなたなら大丈夫だから、ちょっと手伝ってよ」というように、人を引き込む力というのが大事なんじゃないかと思います。場合によってはある意味強引となるかもしれませんが、それで、「しょうがない、あの人に誘われて断れなくて入った」と言いながらも、ずっと活動を続けているわけですよ。だからそういう人が必要なんじゃないかと思います。

―― 「巻き込み力」という言い方がありますよね。それがある人を「キーパーソン」というのではないでしょうか。そういう人がいると、新規の担い手というのが出てくるし、活動が長続きするような気がしますね。

山岸 市街地の80代ぐらいの人は本当に、「近くの人が気になってしょうがない」とか、「誰か困ってたら気になってしょうがない」という、「男気」で「守る」といった雰囲気を持った人が多いという感じですね。「自分の地区の」という意識というか。
一方、社協さんのサロンで、立ち上げた人が50代ぐらいの民生委員さんなどだと、やっぱりついていく人、引っ張ってくる人が若い世代なので、若い世代の女性の方がサポートしてもてなしているという感じなんですよね。だから、誰か若い人がいると、地域にいる自分のお友達の人を引っ張って来てるかな、というのがあります。

―― 先日インタビューしたサロンの運営の方は、「辛いと思ったことはない、楽しいからやっているんだ」とおっしゃっていました。誰かのためにやっているとか、そういうことではないようなんですよね。そのようなスイッチが入った人と、巻き込み力のある人がいると、活動につながるような気がしますね。

生活支援の取り組みを進めるために必要なこと

―― そうやってある程度地域の状況を確認していただいたところなんですけれど、もっと地域がこんな感じになったら楽しいんじゃないか、というのが何かありますか。

山岸 だんだん高齢になってくると、足腰が弱くなってきたりして遠くまで行くことも難しくなりますよね。私の住んでいる地区では、得意なものがある人が折り紙だったり、書道だったり、といったことを教えたりしているんですよ。そのような活動を見てきているので、サロンにも似ていますけれど、自分の住んでいる地区の自治会の中で、肩肘を張らずに誰か得意なものがある人がそれを材料に集まってみんなでやったりする、そんな市民のクラブのようなものが出来ていくといいなと思っています。

山谷 サロンなどの活動がない地区では、活動の場所がないという話を聞くのですが、もう少し広く活動場所の検討をしてもいいかもしれません。例えばお寺などを場所として活用させてもらうとか。僕はお寺ではつらつ運動教室をやってもらえばいいと思うんですけれどね(笑)。

山岸 いいですよね。ヨガなんかやっても、若い人はやると思いますよ。おしゃれじゃないですか。

―― なるほど。「寺ヨガ」ってありますよね。お寺で泊まりでヨガをやって、住職の法話を聞いて、精進料理を食べるなどという企画を、地域の方もスタッフとなって地域ぐるみのおもてなしとしてやっているという話を聞いたことがあります。地域の絆も深まるし、来た人も心も体も健康になって満足して帰るし、「いい所だね」といわれれば地域の方の愛着も深まる。面白いですよね。
活動場所については、もっといろいろアイデアがありそうですね。

みんなが「関係ある」と思うことが大事

―― わかりました。次に、地域での人のつながりについて話題にしたいのですが、よく現代は地域のつながりが希薄だから、という話を聞きますが、生活支援の活動を通じて、古い地区と新興住宅街を問わず、場所によっては地域の方が一生懸命活動して、地域のつながりを作れている、地域の持続性がありそうなところもまだまだあるということが分かってきました。そんな中で、実際のところ地域のつながりについて感じるところはありますか。

山岸 栗橋地区の老人クラブで聞いた話ですが、東北のほうから来た奥さんで、地域には知り合いがなく、あまり付き合いがない。で、地区には公園がいっぱいあるんですけれど、公園にふらっと行って1人で座っていたら、声をかけられて、老人クラブに誘ってもらったと。で、老人クラブに入った。「うれしい、良かったわ、声を掛けてくれて。ここで楽しく過ごせる」と言っているんですよ。「もっと早く知っていたらよかった」って。そんなこともあるんだと思いましたね。

山谷 声をかけた人が偉いよね。また、その人が所属しているそのグループも、そういうふうに連れてきてもみんながいやな顔をしない。受け入れ態勢がある。だから声をかけられるわけですよね。

山岸 特にこの方の場合は、メンバーと気が合ったからつながったというところもあるみたいですが。「ここの人はみんな感じがいいから」とおっしゃっていました。

―― そうですか、いいお話ですね。いずれにしても、クラブの皆さんが公園で座っている人を関係ない人だと思わなかったんですよね。そういうことは大切ですよね。地域にぽつねんといる人が関係なくないという考え方が。わかりました。最後になりますが、これからコーディネーターを応募しようかなと興味がある人に何かメッセージをひとこと。

山谷 地域の方同士が顔の見える関係作りをしていくことで、久喜市のお年寄りがみんな元気で、介護保険のお世話になるような人がほとんどいないという久喜の街を作れればと思っています。そういう気持ちになってくれる人が集まって欲しいですよね。

―― わかりました。生活支援コーディネーターの活動はまだ始まったばかりですが、元気な地域を作ることで安心して暮らせる街づくりが出来たらいいなと思います。そのお手伝いを、これからもよろしくお願いします。  (完)

● 久喜市生活支援体制整備推進員(生活支援コーディネーター候補者)を募集中です。
人と関わるのが好きな方、地域の暮らしについて考えたい方、ぜひ一緒に活動してみませんか。
詳しくは、広報くき7月1日号をご覧ください。

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